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手縫い
ミシン縫いに比べ、圧倒的に効率の悪い”手縫い”にこだわる理由。それは一言で言うなら、その独特の"丈夫さ"と"味わい"にあります。革を手縫いする作業は、技術と時間を要するので大量生産には向いておりませんが、縫い目の丈夫さ、素朴な味わいは機械では生まれないものです。又、長年の使用で糸が切れた場合でも、補修がしやすいメリットがあります。手縫いの工程を通して、何故丈夫なのかをご紹介しましょう。
この2本の針を使い、太さ約1ミリの麻糸で縫い合わせていきます。針の刺さっている黄色い塊は、”ビーズワックス”と呼ばれるミツバチの巣から採取したロウの一種です。麻糸に擦り込み、糸を丈夫にし、縫い合わせの際の革へのストレスを軽減します。
手縫いの場合、まず縫い穴を開けていきます。この時点で技術と根気が必要です。穴が曲がってしまったら、後から取り返しがつかないので、この時点で真剣勝負です。
縫い穴も空け終わって、後は縫い合わせ。この時、構造によって縫い合わせの順番が変わってきます。その都度イマジネーションを働かせ、完成図を頭に浮かべながら縫い始めます。
手縫いの特徴は、糸の両端に針を付け、左右両側から縫い進める事です。これにより上糸・下糸の区別が交互に絡み合い、永年使い込んで糸が切れたとしても、次々に解(ほつ)れてくる事がありません。作り手からは面倒な、買い手からは高価になる、「手縫い」の魅力の一つです。
注)ファスナーの縫い合わせ部分にはミシンを使用する事があります。
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